桜坂しずくを語る。
二日前に知った"桜坂しずく"について語ります。
はじめに
桜坂しずくに興味を持ったのは二日前に読んだ下の記事がきっかけでした。
「自分ではない他の誰かになりきって、その人の人生を体験する。演じた役柄の数だけ、私は何度でも生まれ変われる。」
幕が開けて生まれ変わるという考え。まずここで一目惚れ。
次に目を惹いたのは演者としての考え、舞台の立ち方、そしてその先の目標です。
同じ舞台少女の話である少女歌劇レヴュースタァライトと共通するところ、異なることがありました。
特に「演じる度に生まれ変わる」という考えは愛城華恋が9話で力説したように少女歌劇レヴュースタァライトと共通しています。
しかし桜坂しずくが経験した演技そのものに対する苦悩は少女歌劇レヴュースタァライトでは描かれることはありませんでした。
桜坂しずくが目指すものは「大女優」、これは少女歌劇レヴュースタァライトの作中では具体的に説明されていませんが「トップスタァ」と呼ばれるものに対応するような気がします。
少女歌劇レヴュースタァライトでは「如何にして2人で舞台に立つか」という過程を柱としていましたが桜坂しずくは「舞台でどんな演技をするべきか」という苦悩に重点を置いたキャラクターだと思います。
今回は少女歌劇レヴュースタァライトを絡めたり絡めなかったりしながら二日間でわかった桜坂しずくについて綴ります。
エピソード(ストーリー第1章第6話、キズナエピソード1~14話)
アイドルと演劇
初登場はストーリー第1章第6話、桜坂しずくは作中で演劇部とスクールアイドル同好会に所属しているようです。
スクールアイドルが先か、演劇が先かはわかりませんが演者としての彼女が見たいので個人的にはこのかすみの話通りにスクールアイドルの先に演劇があってくれると嬉しいという印象です。
しかし演劇のために他の分野1つに手を出すというのは非効率的な気がします。
レヴュースタァライトではこの特徴を持つキャラはいません。強いて言うなら穂波氷雨でしょうか。
日常の舞台化
バレーボールは苦手ではないけれど球技大会で迷惑をかけたくないのでうまくなりたいという話では日常で「演じる」という行動をすることになります。
舞台の上ではないので当然演技をすることはできません。失敗します。
日常を舞台ににすることは簡単なことではありません。
そもそも演劇中心の生活をしているレヴュースタァライトではこのようなシーンはなかったので新鮮でした。
する必要がないことをみんながわかっていたのかも知れませんが。
アドリブが苦手
楽曲「あなたの理想のヒロイン」に「アドリブの苦手な私」という歌詞があるように桜坂しずくは無計画な行動を不安に思うようです。
ここでも日常を舞台として捉えている気があります。
アイドルか演者か
スクールアイドルと演じるか、素の自分として舞台に立つか。
彼女は演技のためにスクールアイドルをやっているのでステージに上る前に一つ考えなければならないことが増えます。
アイドルを単純にやりたいだけならば素の自分でステージに立てばいいのです。
一方で演劇に活かすためのアイドルならアイドルを演じるという行為は正しいです。
彼女はどちらを選ぶのでしょうか。
演者としての課題
アイドルがきっかけとは言い難いですが課題を見つけることが出来ました。
ポジティブに言えば桜坂しずくは形を真似ることが得意だということになります。
オリジナルの台本でなければ既に誰かが演じているものなので他の人を参考にすることが出来ます。そのせいで形を真似ることが癖になってしまったのかも知れません。
昔からオリジナルの設定でままごとをしていたみたいな話があったような気がしますが。
舞台少女 桜坂しずく
スクールアイドルを演じるのか、自分そのものを見せるのか。悩んでいましたが思いつきで他の人を演じていく中で桜坂しずくのアイドルのあり方の答えを得ます。
答えは理想のアイドルを演じること。結局演じない方向になると思っていたのでこれは意外な結末でした。
ここで彼女は純粋な演者となります。
そしてイベントは終わり
こっちの方向に転んだことで彼女はアイドルとしてもキャラクターを確立することが出来ます。
このイベントで歌った曲が何なのかはわかりませんがどんな曲だったのか気になります。
舞台の数だけ役があって幕が開けるたびに新しくなる。
どんな舞台も一度切りだから愛おしくてかけがえなくて価値がある。
そうやって生まれ変わるのが舞台少女です。
彼女は自分の中で設定したアイドルを演じます。
目標としているのは具体的な誰かではなく自分で考えたアイドル、彼女オリジナルの考えが活かされます。
より良い舞台を目指して前に進む。桜坂しずくは舞台少女になりました。
なあんだ。あなたもちゃんと舞台少女なんじゃない。
あなたの理想のヒロイン
多分ヒロインを演じる歌。
前から知ってて良い歌だと思っていたけれど理想のヒロインを演じる歌だとは思っていなかったのでそれを知ってからはもっと良い歌になりました。
主人公ちゃんが男の子だったらめちゃくちゃキュンキュンするのになあと思いました。
「アドリブが苦手な私」や「繰り返し覚えた台詞もきっと目を見ては言えない」エピソードがちゃんと作ってあるのは良いですね。
結局目指すのは「あなたの」理想のヒロインではなくなったので現状に近いほうはもう一方の曲で語られるのかなと思ったりします。
まとめ
演者は何回も生まれ変わるというのは前述の意味もあります。
それに加えて一つの舞台で失敗しても次の舞台のために足踏みしている場合ではないという意味もあります。
このように演じ方を悩んでいた桜坂しずくは前を向き成長をしました。
演技そのものと対峙した彼女を通してレヴュースタァライトでは語られなかった演者の悩みを知ることができました。
日常の舞台化についても新鮮な話でした。スクールアイドル同好会の中の話なのでこれから彼女がアイドルを演じる以上日常を舞台にせざるを得ません。
一方で目指すものについてはここまでの話では言及されませんでした。
彼女がどんなアイドルを演じアイドルとどう向き合っていくのか、今後の彼女も気になります。
想像したよりもずっと魅力的なキャラクターでした。
より良い舞台を求める少女として成長を期待します。