少女☆歌劇 レヴュースタァライト ロンド・ロンド・ロンドを語る。
少女☆歌劇 レヴュースタァライト ロンド・ロンド・ロンドを見ました。
前記事は以下になります。
見る前のお気持ち
アニメの総集編と銘打った今作、アニメもあまり見ないし映画ができるほどメジャーな作品もあまり見ないので総集編というものがどの程度のものなのか知りませんでした。
しかし少女☆歌劇 レヴュースタァライトはめちゃくちゃ好きな作品だったのでとりあえず見ることに。
4月に本映画の主題歌である「再生讃美曲」や大場ななが語る映画の予告編がYouTubeで公開されたりして期待は一気にマックスになりました。
ヒトカラに行くたびにレヴュースタァライトのOPとED、レヴュー曲すべてを入れて1時間消費してました。今でもですが。
どうぶつの森でこんなことをして遊んだりもしました。
CDイラストは画像そのまま取り込み、衣装は自作です。
他にも衣装展示を見に行ったり
舞台版のコミカライズを読んだりしました。
しかし本来5月末に公開されるはずの本作は新型コロナウイルスの影響で延期されることになります。悲しい。
結局公開されたのは8/7、このときは4月ほどレヴュースタァライト熱がなかったので1週間遅れて見に行くことになりました。
全国30弱の上映館ということなので遠出して見に行きました。
北海道と東北で上映館が1つしかないの本当に良くないと思いました。
デカデカとしたレヴュースタァライトのポスター。
このあたりでやっとレヴュースタァライトがマイナーコンテンツでないことに気づき始めました。だって知り合い誰もこれ知らないんだもん。
とりあえず物販を見ました。まさかレヴュースタァライトの商品が置いてあるとは思ってなかったのですが以外とあってビックリしました。
とりえあえずまひるちゃんのアクキーを購入。
めちゃくちゃ早く(上映3時間前)着いてしまったので店内を探索することに。
田舎者なので都会のお店にビビりまくりました。
フードコートなんてコミケくらい人いたし。
広告を待つ時間が嫌いなので上映開始8分前くらいに突入。
ほぼ満席でここでレヴュースタァライトが人気コンテンツだということを確信しました。
本編の感想
とりあえず最高でした。
音楽に重きを置いている作品なので劇場で見ることがとにかく大事だと思います。
画面の大きさもそうだけど音圧がヤバい。ひたすらにヤバい。
見たことない人が楽しめるかはわかりませんがアニメを見ている人ほどニヤニヤできるシーンが多々あったと思います。
映像を見返せないので忘れているシーンがあるとは思いますが気になったシーンに触れていきます。
突然の華恋の変身シーンから始まります。シーンは使いまわしですがアニメとは違った初動でした。
口上をフルで言うのは最初の変身シーンと情熱のレヴューでのみ、その後の星摘みのレヴューまで言いません。
それどころか口上を言うのはこれ他に孤独のレヴューでのひかりの口上、純奈がレヴューに負けたばななに言った口上、星摘みのレヴューでのひかりの口上の計6回だけ。
6回というと多いけど聞けるのは3人の口上のみ、他の6人のは聞けません。
尺の都合で仕方のないことかも知れませんがレヴュースタァライトの口上はめちゃくちゃカッコいいので勿体なかったと思います。
過去記事で対華恋以外でのまひるの口上、香子と双葉のお互い以外に対する口上が聴きたかいと書きましたが叶いませんでした。
続いてはレビューについて。
レヴュー前に再生産カットが入るのカッコよかったです。口上の代わりでしょうか。
レヴューの内容は同じ。ちょっとカットされてたりします。
一方でばなながキリンと話すカットが多数追加されています。
あらすじ通り、少し再演視点で物語が進んでる雰囲気はしました。10話~12話での追加カットが極端に少なくなったと感じたので。
数字のカットがあったと思うんですけどあれ何の意味があったんですかね。わかりませんでした。
レビュー曲に関しては「舞台少女心得 幕間」以外はアレンジされていました。再生産ですね。
これに関しては手元で聴けます。
世界を灰にするまで(movie ver.)
トップバッター「情熱のレヴュー」から。
あまり違いがわからなかったのですが最後の華恋のパートがいつもより強く響いてきた感じがしました。
誇りと驕り(movie ver.)
劇場で見るべき理由の一つがこのレヴュー曲が流れる「誇りのレヴュー」です。
内容はもちろんアニメと一緒。新規カットもなかったはずです。
しかし劇場の音圧で真矢様の強さが何倍にも強調されます。
真矢様の力強い声が上品に響きます。めちゃくちゃ感動しました。これだけでも見る価値があると思いますしこれが見たいがためにもう一度見ようか迷ってしまいました。
初見の方にもわかる真矢様の圧倒的強さ。素晴らしい。
その眼差し⇔より高くの間奏が短くなってるの好きです。勢いがあるので。
アニメで大好きなセリフの一つもちゃんとカットなしで言ってくれたので嬉しかったです。
The Star Knows ~Another~
あれ、純奈ちゃんのレヴュー「渇望のレヴュー」カットされた?と思いきやまさかの順番変更。
ロック調アレンジから始まります。何故...?
終盤、華恋と純奈の掛け合いは雰囲気出てて良いと思います。
そういえばメガネ推しのレヴューだったなあ。
華恋以外の再生産カットで一番初めに出てきたのが純奈ちゃんの再生産カットだったので「純奈ちゃんが注目されてる!」と思って興奮してしまいました。結局全員にありました。
恋の魔球(7回裏)
みんな大好き「嫉妬のレヴュー」、レヴュー曲には大幅なアレンジが加えられてます。
一番の特徴はレトロゲームを思わせるようなピコピコ音です。
全体としてはオリジナルよりも2分ほど短いですが相変わらずのクソ長前奏。
欲を言うと「まひるちゃんが何もない?ノンノンだよ!」の下りがもっと欲しかったなあ。
更にわがままを言うと「大切な人たちを笑顔にできるような温かいスタァになりたいです。」の下りも欲しかったですがこれまで入れるとまひるちゃんのお話になっちゃうのでダメですね。
でも「優しくね」はカットしちゃダメでしょ。
結論を言うとアニメのほうが好き、というかアニメが完璧すぎた。
ちなみにラッキー7は野球から生まれた言葉らしいです。
7回で試合の展開が変わるからだとか。7回で風船を打ち上げるのもそれが理由らしいです。
恐らく元々は偶然の産物なのでしょうが統計をとったら必然に見えたら素敵ですね。
7はばななとかかってたりもするんですかね。でもなんで裏なんだろう。
宵・花咲か唄
「約束のレヴュー」のレヴュー曲はガッツリと手が加えられています。
スロウな曲調で雅な雰囲気に仕上がっています。
でもこれだと最後の香子の華麗な一撃に対して緊張感がないなと思っちゃったりもします。
RE:CREATE(movie ver.)
ばななの再演が明らかになった後、初めてばななが剣を振るう「孤独のレヴュー」。
キラめきの再生産のシーンは何度見てもアツいですね。
映画で初めて気づいたんですけどキラめきを失ったことに気づいたシーンでの王立演劇学院のレヴュー勝者(ジュディ・ナイトレーというらしい)と ひかりのポジションとキラめきの再生産前のシーンでのばななとひかりのポジションは同じなんですね。
星々の絆(movie ver.)
「絆のレヴュー」のばなな、めちゃくちゃカッコよくないですか??
(movie ver.)となってるので曲をちょっと弄った程度のように見えますが本編で聴いてビックリしました。
なんと最後の歌詞を歌うのは華恋ではなくばなな。
繋がったの 星の絆 いつまでも守るよ
不意打ちだったのでめちゃくちゃにビックリしました。
こういうアレンジ、良くないですか?
あとこれ以外に気になった点でこのレヴュー後からばななの台本にカエルのシールが貼られてたと思うんですけどあれ何だったんですかね。
Star Diamond(movie ver.)
2vs2で戦う唯一のレヴューである「運命のレヴュー」 。
レヴュー曲は「-Star Divine- フィナーレ」、ではなくなんと「Star Diamond」。
この曲がリリースされたのはアニメ後だったのでめちゃくちゃ好きな曲なんですが本編に登場しないので残念に思っていました。まさかここで使われるとは。
曲名が似てるからとかそんな理由なんですかね。
この今の私を見て Star Diamond
ずっと私を見ていた Star Diamond
二人がそれぞれ歌いながら剣を突き刺すラストのシーンも「Star Diamond」にアレンジされていました。
「誇りのレヴュー」とは対称的に華恋が真矢様の上掛けを落とすの好きでした。
「そっと衣装の裏に〜」と「負けられないキミにだけは」の下りの歌詞が好きなんですけどどちらもカットされていました。残念。
スタァライト(movie ver.)
最後は「星罪のレヴュー」。
元の「スタァライト」は一番長いレヴュー曲なんですが(movie ver.)では1分ほど短くなりました。
東京タワーが出てきて約束タワーブリッジになるシーン、改めて見てみると「なんだこれは...」って思っちゃいました。
エンディング
あれ?「再生讃美曲」まだ聴いてなくない?と思ったらまさかのエンディングで登場。主題歌なのに。
しかしまたここでビックリ。なんとイラストはめばち氏。
自分は「Fly Me to the Star」に一目惚れしてこの作品を見始めたのでめちゃくちゃ嬉しかったです。
もう一回というか何度でも見たいから公開終わったら公式YouTubeに上げてくれないかな...
FMttSと似ているようで少し違うポーズのイラストでした。また見たい。
華恋に光があたってるイラスト良かったですね。
終わってから(movie ver.)じゃない再生讃美曲を初めて聴いたんですけど擬似的に歌詞が追加された感じがしてお得に感じました。
終わり
退場前に色紙を受け取りました。真矢様でした。
物語的なエンディングについて語ります。
アニメ版は「星のダイアローグ」の流れる中レヴュー衣装を着た9人が舞台に立って終わるのですが今回はその続きがありました。
キリンと対峙するばななだったと思います。内容は忘れました。
そして次に前述のエンドロールが流れます。
エンドロールが終わって終了かと思いきやまだ続きます。
キリンが語るのは続けてしまった物語の続編について、次作への布石です。
映されたのは血の滴り落ちる舞台でした。R15くらいありそうだな〜と思ってました。
9人全員が倒れていたと思うのですが華恋だけは上掛けに刃が刺さっていて明確に死んでいることを示していたのではないかなと思いました。
生死はともかくどちらにしろ不穏な雰囲気に違いありません。
ばななが落としたボタンも気になります。また無双しちゃうのかな。
もしかして本当に「再演」によってみんなを守っていた、とか。
[wi(l)d-screen baroque]、[私だけの舞台]、謎のワードを残した新作続編、めちゃくちゃ面白そうじゃないですか?
絵がちょっと違うなーと思うんですけど制作するところが違うんですかね。
あとテーマとなりそうのは舞台少女の死。
単純に年を取ったら死のような気もしますがキラめきの喪失について言っているような気がします。
ところで「ワイドスクリーン・バロック」とは何なのか。
時間と空間を手玉に取り、気の狂ったスズメバチのようにブンブン飛びまわる。機知に富み、深遠であると同時に軽薄— ブライアン・W・オールディス『十億年の宴』p.305より 浅倉久志訳
とのこと。つまるところよくわからないものというのが結論なのでは?
総括すると大満足の出来でした。めちゃくちゃ眩しかった...。
総集編で全部見たことあるはずなのに新鮮で、初めて見る舞台のようでどこか懐かしさもあって。
エンドロールが流れたのに悲しい気持ちはなく100%面白いで終わることが出来ました。続編があるという余裕もありますが。
知り合いが出来たのも良きでした。
レヴュースタァライトは「終わり」から目を背ける「再演」と「終わり」に価値を見出す「再生産」の対立だと考えています。1~9話が「再演」、10~12話、そして完全新作劇場版が「再生産」に当たります。
「再演」を選んだばななは「再生産」を認めることで矛を置きました。
では「再生産」はどのような幕引きを見せてくれるのでしょうか。
前回の記事では「終わり」についての考えを改めました。それはレヴュースタァライトが終わったと思ったから。終わりのない「再演」から終わりへ向かう「再生産」に変わったから。
しかしこの舞台は続きます。
考えてみれば華恋とひかりはスタートラインに立っただけですからね、当然です。
どのようにしてこの舞台の幕を下ろすのか、「再生産」の落とし所はどこなのか。
次の舞台で生まれ変わった華恋は、ひかりは、みんなはどのような役を演じてくれるのでしょうか。
そして次の舞台は「第101回星翔祭」なのか、そもそも「スタァライト」なのか。
楽しみです。